【書評】エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする 感想

「あれもやらなくては、これもやらなくては」

「バタバタして、自分の時間がない」

「気が付いたら、一日中好きでもない仕事だけして、もう寝る時間」

仕事や家事など多くのタスクに日々忙殺されて自分の時間が確保できずに充実感を覚えない。

そのような状態に陥っている人は多いのではないだろうか。

そんな時に自身の思考法を見つめ直すのに最適な

「エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする」

グレッグ・マキューン 著

をご紹介します。

スポンサーリンク

本書の要点

何事も本質を見失うことの代償は大きく、自分で優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまう。

だからこそ、自分で物事の本質を見極めて優先順位を決めよう!というのが本書で述べられているポイント。

  1. エッセンシャル思考の基礎は自分自身で「選択」すること。全てを手に入れることはできない。何かを選ぶことは何かを捨てること。何が重要なのかと考えよう。
  2. 考えるための技術を身に着ける。物事を考える時間や集中できる方法を確立する。
  3. 大多数のものは無価値。「これしかない」というものを選択する術や自分の中の基準を作る。

本書では選ぶことの考え方や仕組みづくりなどの詳細が述べられている。

例えば、重要な選択を行うためには考える時間を確保する必要がある。そのために、電話やメールを禁止する時間を設けるなどして、選択肢を調査して考える時間を確保するというものだ。

思索にふける時間がなければ、重要な決定を下すことができない。著者は至極まっとうなことを述べている。

確かに、自身の生活を振り返ってみると、この本を読むまでは「考える時間」の確保に目を向けたことはなかったかもしれない。

エッセンシャル思考「より少なく、しかしより良く」

以下の考え方や行動、それに伴う結果を出すことをゴールにすることを本書では『エッセンシャル思考』のモデルとしている。

考え方:より少なく、しかしより良く

具体的には

  • これをやろうと決める
  • 大事なことは少ないと考える
  • 何を捨てるべきか考える

行動:やることを計画的に減らす

具体的には

  • 本当に重要なことを見定める
  • 大事なこと以外は断る
  • あらかじめ障害を取り除いてスムーズに事が進むようにする

結果:充実感が得られる

具体的には

  • 質の高い仕事ができる
  • 物事をコントロールしていると感じられる
  • 正しいことをやっていると実感できる
  • 毎日を楽しめる

非エッセンシャルな思考「より多く、より悪く」

エッセンシャル思考は上記で述べた通り、「より少なく、しかしより良く」の考え方基本だが、非エッセンシャル思考は逆に「より多く、より悪く」という状態といえる。

例えば、よく何でも即反応し、行動量は多く、何でもかんでも手当たり次第に手を出している人は非エッセンシャルな状態。

非エッセンシャル思考の人は、物事をより良くするためにどんどん付け加えていってしまうと著者は述べている。

本書によれば、こういう状態に陥っている人は正常な判断ができる状態ではない。

だからこそ、いったん、落ち着いて情報を整理したり、物事の優先順位をつけてより少なくしていくことに力点を置くことが重要。

まとめ:重要性の高いことを見極めよう

この本を読んで改めて本質を見極めることの重要性について気づかされた。

『より少なく、しかしより良く』

本当に重要性の高いことに集中するという考え方やノウハウを学べる本。

自身がそうであったり、周りにも何でもかんでも仕事や頼まれごとを引き受けてしまい、常に忙しそうにしているがやたらと物事を進めるのに時間が掛かったり、結局何も価値を生み出さない人はいないだろうか。

きっとそういう人にはエッセンシャル思考が備わっていないのだと思う。

何を選択するのか考えることに時間を使い、小さく早く物事を進めていく。

そうすることで効率的かつ的確に物事が進んで、自分の時間を創出でき人生に充実感をもたらす好循環を生み出したいと思った。

ただ、本書にあるように自身で仕事や選択肢をコントロールできないという人もいるかもしれない。

私はこの本を読んで考えたのだが、自分で何かを選び取れないという環境は正常な状態ではないと思った。

そのような環境を変えるために、何をすべきなのか考える必要があり、それすらも考える余裕がないということなのであれば、そこから一刻も早く離脱することを検討すべきだと思った。

また、人はなんでも得ようとしがちだが、著者が述べているように人は何でも手に入れることも何でも達成可能なわけでなはい。

だからこそ自分の中で優先順位をつけて、取捨選択しなければ、結局本当に得たいものを得られずに終わってしまうのだと思う。

本書で述べられていることは、正論で当たり前なのだけど、改めて実践しようとすると難しい。けれども何かに迷うことがあれば本書の考え方はきっと役に立つはず。

日々の生活に余裕がない、充実感を覚えていない人、におススメ

私自身もそうなのだが、仕事が忙しくて自分で考える余裕がなくなっている人はいないだろうか。

私はこの本を読んで自分が置かれている環境が好ましい状態ではないことに気が付きました。

本書にある「より少なく、しかしより良く」

これを実践することが困難だと感じるため、思い切って環境を変えてみようと思いました。

もし普段の生活に閉塞感を感じている方がいれば、本書を一読してみると、参考になることがあるかもしれません。

また、身近に非エッセンシャル思考の人がいれば、そういう人には関わらない、もしくはその人に対してこの「エッセンシャル思考」にある内容を教えてあげるといいと思います。

情報や選択肢があふれている時代だからこそ、エッセンシャル思考は意識すべきと感じた。

何でもイエス!で引き受けている方こそ、この本を手に取ってみてはいかがだろうか?

 


コメント

タイトルとURLをコピーしました